極上社長に初めてを奪われて、溺愛懐妊いたしました
それから午後の仕事に入ったものの、千紘社長がランチミーティングから戻ってこない。
「すみません。社長を見掛けませんでしたか」
秘書室に飛び込み、デスクワークをしている同僚に声を掛ける。
「社長ですか? いえ、見掛けていませんが……」
答えてくれたのは、新しく常務秘書になったばかりの栗本さんだった。
「千紘、今日はランチミーティングの日だよな。長引いてるんじゃないのか」
続けて答えてくれたのは、ついさきほどまで一緒に私とランチを取り、今は栗本さんの指導に当たっている天野室長だ。
「ランチミーティングはもう終わっています。これから経済紙の取材の予定があって、担当の記者さんたちがすでにお待ちなのに、肝心の社長の行方が分からないんです」
「私も一緒に探しましょうか?」
心配そうに声を掛けてくれた栗本さんがイスから立ち上がる。