極上社長に初めてを奪われて、溺愛懐妊いたしました
「ごめんなさいね。窓の高いところに汚れを見つけて拭いていたんだけど、この脚立がグラグラ揺れて困っていたの。そこを社長さんが通りかかって、こうして押さえてもらっているのよ」


小野さんが脚立の上から私を見下ろし、申し訳なさそうに声を掛ける。その視線が、今度は千紘社長へと向かった。


「社長さんもお忙しいのにすみません。この汚れもあと少しで落ちそうだから仕事に戻ってください」

「だけど小野さん。この脚立は押さえていないと危ない」


脚立を押さえる手を離そうとしない千紘社長に、私は仕方なく告げる。


「分かりました。脚立は私に任せてください。これ以上は記者の方を待たせるわけにいはいきませんので、社長は大至急お戻りください」

「えっ、笹崎さんが脚立を押さえてくれるの?」

「そうしないと危ないのですよね」


とにかく社長には早く取材へ向かってもらわないと。
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