極上社長に初めてを奪われて、溺愛懐妊いたしました
この妊娠が順調に進めば、このお腹もどんどん膨らんでくるはず。

そうしたら、仕事はどうしよう。

天野室長にはすでに知られてしまったけれど、千紘さんにはどう伝えたら……。

そもそも伝えていいのだろうか。

彼には玲香さんという婚約者がいる。私たちは結ばれるはずがないのに、妊娠を伝えるのは迷惑になるのかもしれない。

もしも、堕ろしてほしいと言われたどうしよう。

私は産みたい。そう決めたのに……。


「うっ……」


喉の奥からせり上がる気持ち悪さを感じて、口を手でおさえる。

だめだ、吐きそう。

ベッドから起き上がると、私は慌ててトイレへと駆け込んだ。

つわりが辛いときはどうすればいいのだろう。

ただ、耐えるしかないのだろうか。
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