極上社長に初めてを奪われて、溺愛懐妊いたしました
やっぱり断らないと。

そう思い、目の前を歩く背中に向かって声を掛けようとした。でも、その前に千紘社長が私を振り返ってにこりと笑った。


「俺もまだ何も食べていなからお腹がすいているんだ。笹崎さんさえよかったら食事に付き合ってくれないかな」

「ですが」

「大丈夫。俺のおごりだから」

「余計にいけません」


千紘社長にご馳走になるなんて、そんなことできない。

けれど、掴まれたままの手を強引に振り払うこともできず、いつの間にか目的のレストランへ到着してしまった。

千紘社長の足がぴたりと止まる。


「よし、ここだ」


お店は地下にあるらしく、緩やかな階段を下りていく。

すると、まるで隠れ家のようにひっそりと一件のお店があった。
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