極上社長に初めてを奪われて、溺愛懐妊いたしました
そうだとしたら、彼の恋愛に対する考え方を変えてあげたいと思った。

家柄やお金、肩書きなんてなくても、千紘社長にはもっとたくさんの魅力があるのに……。


「千紘社長」


気が付くと、私は静かに口を開いていた。


「以前にもお伝えしたかと思いますが、社長はそのままで充分に素敵な方です。自分に魅力がないなんておっしゃらないでください。私は、社長の魅力をたくさん知っています」


始めて挨拶へ伺ったとき、ガチガチに固まっていた私の緊張がほぐれるよう優しい言葉をかけてくれた。そのときの千紘社長を、私はいまだに忘れられない。

社内ですれ違うどの社員さんにも気軽に声を掛けて、名前と顔を覚えようとしているところ。

社員だけじゃなく、警備員さんや清掃員さん、食堂のスタッフさんなどにも、彼らの仕事を労うように声を掛けているところ。

気さくで、明るくて、優しくて。

社内のみんなが千紘社長の人柄に惹かれて、慕っている。

もちろん私だってそのうちの一人だ。


「私は、常に相手の気持ちを思っている優しい千紘社長が好きです」
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