秘密事項:同僚と勢いで結婚した


「本当?」

「うん」


指を絡めて、穂高くんの顔が近づいてくる。

唇が触れ合うか触れ合わないかギリギリのところまで唇が近づくと、彼はピタリと止まり…。


「キス…したいんだけど…」


と言う。


「……李…」


名前を呼ばれれば、不思議と全身が脱力する。

その後、ゆっくりと唇を重ね合わせた。


「…………李…」


何度も何度も。

名前を呼びながら、キスを繰り返す。


「…李………」







「………好きだよ…」







初めて告げられた想いの言葉。



深く、色濃く、そして重たく胸に焼き付いた。




「…私も……好き………」




キスの合間、私の無意識に発したこの言葉一つで、穂高くんが泣きそうな顔をしながら喜ぶから。






愛おしいと、心の底から思った。


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