異能者達の宴~夢の競演特別編~
「で」

ティーカップに口をつけ、メグさんが話の先を促す。

「何者なの?貴方達を襲ったのは」

「……」

私が説明を始めようとすると。

「…あれは…『異形者』…」

幼い声が洋館のリビングに響いた。

「ななみちゃん!」

私は驚いたように、身を起こした少女の顔を見る。

「もう大丈夫なの!?」

「…うん」

ななみちゃんは表情こそ変えないものの、私に穏やかな視線を向ける。

顔色もいい。

どうやら傷は完全に治癒したようだ。

「当然でしょ。得意ではないとはいえ、このメグ様の治癒魔術よ?万が一にも後遺症なんて残らないわ」

相変わらずの高飛車な口調で、それでも安堵の表情を浮かべてメグさんが言った。

「で…」

修内太君がななみちゃんの顔を見る。

「聞かせてもらえるかな…その『異形者』ってのは、一体…?」


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