異能者達の宴~夢の競演特別編~
「     」

四門が、何やら聞き取る事のできない言語を口走った。

同時に俺と四門の体を、薄い光の膜が包み込む。

「『強化』の魔術よ。多少の攻撃には耐えられるけど、あんまり無茶はしないでちょうだい」

「了解だ」

俺は素早く拳法の構えを取る。

黛さんに教わったのは、護身術程度の拳法。

そんなものが異形者に通用する筈もない。

頼みの綱はやはり、俺の発火能力…!

「いくわよ!」

「おぅ!」

俺と四門は異形者との間合いを詰めるべく走り出た!

「弾幕、いくぞ!」

後方から宮川が光の矢を無数に放つ!

まさかクラスメイトの宮川が、魔術の使い手だったとはな…。

内心いまだ驚きつつも、俺は拳に炎を灯した。

その炎の拳を。

「せいっ!」

宮川の矢の魔術で足止めされた異形者に叩き込む!

更に。

「      っ!」

四門が高速詠唱。

その掌から、半透明の三日月が放たれた!

風の刃。

迫り来るギロチンを。

「!」

異形者は左腕で防御した!


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