俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~
何の名案も思い浮かばず、無力な自分をただ嘆くしかない。
事情を知る唯一の親友と、彼女が寝ているベッドの傍で口論したこともある。
『っつーか、夏輝!おまえんとこのアホ犬のせいなんだから、おまえが代わってやれ!おまえが代わりに戦ってボロボロになっちまえばいいんだ!』
んなこと出来るか!
出来るなら、とっくにやってるさ!
…と、普通ならこんなセリフが出てくる。
しかし、頭がテンパり過ぎた竜堂は、この時何を思ったのか。
あ。…そうだな。
それ、いいな?出来ないかな?
と、思う反面。
もう、これしか彼女を護る方法はない。
自分にしか出来ないことは…これだ。
とも、考えた。
ちょうどそこへ、彼女のお見舞いに顔を出した、陰陽師である菩提さんとなずなの父…音宮のおじさんに話を持ち掛けた。
彼女の代わりに、俺が妖怪らと戦うことなんて、出来ませんかね?
ほら俺、キックボクシングやってるし、ケンカは相当強いんですよ?
『い、いや…そんなの無理だよ。聞いたことないよ…』
音宮のおじさん、彼のイカれた発言に真っ青になり、苦笑いしていたという。