俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~

その様子を目の当たりにすると、一気に緊張感に包まれてしまった。

まさか…!



「…なずなっ!」



今度は俺が飛び出す。

しかし、姿を現すより先に、もう一基のエレベーターが到着し、なずなは即乗り込んでしまう。

扉がすぐに閉まってしまい、姿が見えなくなってしまった。

声は届かなかった。



まさか、なずな。

麗華さんを追って…?



閉まったエレベーターの前に立ち尽くすカタチとなったが、エレベーターの表示を見上げる。

どんどん上昇してる。

麗華さんが乗り込んだエレベーターの表示も確認すると…屋上で停まっていた。

…屋上?

すると、なずなの乗り込んだエレベーターもやがて停まる。

【R】と表示した屋上階に。

屋上?…屋上に行ったのか?



しかし、それぞれ乗り込んだエレベーターが、同じ階で停まる。

これはもう偶然ではない。

今の状況からして、なずなが麗華さんを追いかけていったと考えるのが妥当だ。



何で…?



(………)



…嫌な予感がする。

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