俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~
…でも。
おじさんの重傷の件も、客観的な視点からの話が聞けて良かった。
一人で無気力に塞ぎ込んでいたら、ひょっとしたら…諦めていたかもしれない。
良かったんだ、俺。
罪悪感抱えてなくて。
このまま…好きでいて。
良かった…。
…それから、食事をしながら綾小路室長にたくさん話を聞いた。
おじさんの話を。
やはり、ボディガードだからか、いつも親父や柊斗さんと一緒で。
いつも、バカなことばかりしていたらしい。
でも、そんな雇用関係以上に、『親友』としても信頼し合っていて。
それを見ていた綾小路室長は、そんな親父やおじさんが羨ましかったという話や。
あと、おじさんは、自分の父を師匠に、陰陽師の仕事を親父のボディガードをしながらも、依頼は受けていて。
北海道って場所は、元々陰陽師の配置がない地域で、そっちの仕事は一挙に引き受けて忙しくしていた。
それを見かねた親父が、おじさんに『会社作ったらどうだ?』とアドバイスして、音宮陰陽事務所を立ち上げたという。