俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~
ドアの取っ手を握ったまま、はぁ…と溜め息をつく。
ったく、間一髪だ。
危うく噛みちぎられるところだった…。
わんっ!わんわんわんっ!
…うぉっ!
足元から再び響く犬の雄叫びに、体がブルッと震える。
撒いてきたと思われた連中が、まさかの室内にいた。
二匹とも、俺の足元で、俺に向かってわんわん吠えている。
…ひっ!
ドア擦り抜けた?
この世の生物じゃないから容易いか!
ぼくからにげられるとおもうなよ!
年貢のおさめどきだ!こんちくしょー!
きゃー。イケメンとお肉、イケメンとお肉。
大ピンチ!
マジで噛みちぎられる…!
「…こら。ヨーテリ、犬美、何やってんの。面会の人に吠えちゃダメ」
力の限りわんわんいってる二匹の背後に、ヌッと登場したのは…白衣姿の看護師さんだった。
目が合って「こんにちわ」と笑い掛けられる。
『主任・綾小路』という名札が目に入る。
…え?看護師さん?室内にいたの?
なのに入ってきちゃった。やば…。