俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~
顔を上げたその向こうには、いる。
奥にあるベッドの上で、ギャッチアップされた背もたれに身を預けるように、体を起こしていて。
こっちに多少驚いた顔を見せている。
なずなが、いる…。
「よ、よぉ…」
「…お疲れ」
声の張りからまだ本調子ではなさそうだけども、先日より顔色も良さそうだ。
点滴が右腕に繋がれているのみで、口元に装着されていた緑の酸素マスクも、体から伸びていた管類は全て無くなっている。
元気になってる…!
よかった…。
「っつーか、何で式神いるの?」
「…あー。犬美いるから、ここ来る時はいつも遊ばせてんの」
「犬美?」
「…さっきの看護師さんの犬神。あの人、犬神使いなんだ」
「看護師さんが犬神使い?」
曰く付きの病院には、曰く付きの看護師?
それに遊ばせるとか、もうペットと飼い主だ。
「…と、わざわざ面会に来たの?別にいいのに」
「あの状況で面会に来ないとか、そんな薄情なヤツじゃないよ。俺は」
「気にすんなって」
気にするわ…!
いろいろな事情含めて…!