俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~

だけど、言われた本人はこんなに喜んでるんだぞ。

驚きはもちろん、スケベな女に笑っちゃいそうになったけど。




「なずな」

「………」

「…スケベなずな」

「…やめんか!」



布団の中で、おもいっきり怒鳴ってる。

本気で怒鳴ってるぞ。

なんか愉快な感じ。



さっき、なずな自ら捲った布団の部分を、今度は俺がペロッと捲る。

気を抜いていたのか、簡単に捲れた。



「…あぁっ!何するんだ!」

「………」



布団の中で蹲っていたなずなだが。

その瞳はさっきよりもうるうると滲んでいた。

泣きそうになってる…。



「…んだよ!…バカにしやがって!」

「なずな」

「るっせぇな!バカにすりゃいいじゃねえか!スケベってよ?!…あぁっ!もう!」

「…キス、するぞ」

「はっ…」



俺の爆弾発言に。

なずな、再び固まる。



「…キスして欲しかったんだろ?キスしたいんだろ?…なら、するぞ」

「は…はぁ?!ちょ、何言ってんの?」

「何って?今からキスするって言ってる」

「いやいや!…どういうつもりなの?おまえ?」



< 505 / 528 >

この作品をシェア

pagetop