背中合わせからはじめましょう  ◇背中合わせの、その先に…… 更新◇
「悠麻さん、そろそろマンションに戻りましょうか?」


 それは落ち着きのある、空気を変えるような彼女の声だった。


「ああ、そうだな」

 俺は席を立つと、横に並ぶ彼女の腰を引き寄せた。
 何も考えていなかった。勝手に手が動いてしまった。


 俺は単純に、彼女が一緒に帰ろうと言ってくれた事が嬉しかった。勝手に帰られても仕方ない状況だと思う。

 だが、喜んでいたのは俺だけだった……



「彼女達どうするの?」

 彼女の少し苛立ったような声に、怒っているのだと理解した。



「ごめん……」


 何に対して謝っているのか、自分でも整理がつかない。
 彼女に嫌な思いをさせてしまった事なのか?
 自分の今までの浅はかな行為になのか?
 だが、どうれも彼女の意図とは違ったようだ。


「私に、謝ってどうするのよ?」


 彼女は、あの女達に謝れと言う



「いや、あんたに謝りたい」



「意味わからない。彼女達の所に戻ったら?」


 彼女の言葉に、多分俺はショックだったのだと思う。

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