背中合わせからはじめましょう  ◇背中合わせの、その先に…… 更新◇
「何を?」


「グアムの事。いつから行くの?」

「だって、言ってないもの。今度の金曜日よ」


「何日間?」

「三泊四日だけど……」


 質問に答えながら、彼と壁の隙間を突っ切ろうと、身体をもじもじと動かす。だが、なかなか隙間を抜ける事が出来ない。


「ふーん。誰と行くの?」


「高校時の同級生よ。旅行会社に勤めていて、キャンセル出たから誘ってくれたのよ」


「女?」


「当たり前じゃない。パジャマに着替えたいのよ、そこどいてくれる?」


 彼の横を通り過ぎようとしたが、彼の目が、頭のてっぺんからつま先までじっと見てくる。


「ちょっと、何見てんのよ!」


「そんな格好していたら、見てくれって言ってるようなもんだぞ」


「そんな訳ないでしょ!」


「まあ、俺はいつでも歓迎だけど」


 彼の目がニヤリとして、すっと腕が私の肩に回った。


「バカ! 変態!」


 私は、彼の足を蹴って、バスルームへと走った。

「いてっ!」

 彼が叫んだが、知らない。


 でも、バスルームに逃げ込んだ私の身体は熱く、ギュッと締め付けらるようだった……
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