背中合わせからはじめましょう  ◇背中合わせの、その先に…… 更新◇
 帯が緩みだしたのが分かる。

 なんとか、息をするが、まだかなり締め付けられている。


 グルグルと腰の周りを彼の手がまわり、やっと帯が外れる。

 着物がはだけるが、一番苦しいのは、長襦袢の紐だ……


「大丈夫か?」
 と、彼の顔が近づく。

 私は、なんとか襦袢の紐を指さした。


「これか? わっ、なんでこんなに固く縛ってあるんだ?」

 彼の手が、私の胸の下あたりで、もぞもぞと動く。
 彼の頭が、私の胸の上で揺れてる。


「取れた!」

 彼が紐を引っ張る。
 私は、両手でに襦袢の襟を広げた。

「はあ……」

 やっと、息が出来た。


 最後の、下着がまだ気持ち悪い。

 下着の紐に手をかけると、彼がほのいてくれるのに、安心して、又もや下着の襟を広げた。
 うちの着物の着方は、下の下着を付けない……



「えっ?」



 彼の鈍い声に……

 彼の顔を見る。

 額に汗滲む彼の顔の先に目を落とす。



「えっーーー!!!」



 思わず声を上げた。

 彼の顔の目の前に、私の裸体が広がっている。
 しかも、彼の目の前は、胸だ。
 それに、下も丸見え。



 だが、私の悲鳴に彼は目も体も動かない。

 体を隠そうと、手を動かすが、着物や襦袢が絡みつき思うように腕が動かない。



「何、見てるのよ!」


 声を上げると……



 彼は瞬き一つせず……


「綺麗だ……」


  と言った。



「いやーーっ!!!」
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