背中合わせからはじめましょう  ◇背中合わせの、その先に…… 更新◇
 やっと終わった。


 このまま、倒れてしまいそうになり、なんとか体を腕で支える。


「えっ?」

 目の前に広がった光景に、思わず声が漏れた。

 彼女の胸が、目の前にある。
 ゆっくり、目を下へと動かすと、彼女の全てが目にはいってくる。


 マズイ!

 身体を起こそうと思うが、全く動かない。


「えっーーー!!」

 彼女が叫んだ。


 だが体どころか、目も彼女の体を見たまま動かない。

 どうした俺?
 見合い相手だぞ!
 頭の中で誰かが叫ぶが、目の前の状況に本能が優先してしまている。


「何、見てるのよ!」


 彼女が声を上げた。

 分かっている、見ててはいけない事など……
 だけど……


「綺麗だ…」


 思わず口から漏れてしまったが、彼女の身体は本当に綺麗だった。


 白くて、形の良い胸の膨らみ。
 ほどよく肉のついている長い脚。

 女性の身体を見るのなど初めての事じゃないのに、こんな風に綺麗だと思ったのは初めてだった。


 このまま、この胸に顔をうずめたい……
 そんな思考が浮かぶ……


「いやあーーーっ!!」


 彼女が叫ぶ。


 その顔が、色っぽくさえ見える。


 これは、ヤバい!
 このままじゃ……


 頼む…… 

 触らせて……


 「触っていいか?」

 
 俺は、彼女の目を見た……
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