背中合わせからはじめましょう  ◇背中合わせの、その先に…… 更新◇
 熱いシャワーを頭から浴びた。

 まずい……
 まずいよーー


 お見合い相手と、やってしまった……



 しかも、恥ずかしい姿をいっぱい見せてしまった気がする。
 こんな事になるなんて思ってもいなかった。
 夢であって欲しいと思うのに、体のあちらこちらが、彼に触れられた事を鮮明に覚えている。

 何度も熱いシャワーを浴びるが、何も状況は変わらない……



 結局バスローブ以外着るものは無く、また、バスローブ一枚でリビングへと戻っていくしかない。


「目は覚めたか? 先に食べてていいぞ」


 ダイニングテーブルには、高級そうな雑炊とフルーツが並んでいた。
 朝食なのかと思い、時計に目を向けると、とっくに昼を過ぎていた。
 ああ……
 こんな時間まで、寝てしまっていたのか……


 食事を見た途端、お腹が空いてきた。
 バスローブでいる事にも慣れてきてしまったようで、裾を押さえる事なく歩けるようになっていた。


 彼も、シャワーを浴びに行ったようだ。


 テーブルに座るが、なんだか一人で食べる気にもなれず、彼が戻るのを待つ事にした。
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