しかくかんけい!
申し訳なさそうに私を見つめる愛莉の額には、汗がつつ、と流れていた。
本当に大丈夫だから!と満面の笑みで頷いて、それより、と愛莉の頭をぽんぽん軽く叩く。
「花冠なくなってるよ!」
「え? あ、ほんとだ」
どこかに落としちゃったかも、とキョロキョロする愛莉。
「お店とかいろいろ見て回りながら探そ!」
「そうね」
「よし、気を取り直してレッツゴー!」
そうして午前中は3人で、仮装カフェだとか縁日広場だとかお化け屋敷だとか行って、文化祭を思う存分楽しんだ。
午後一には私たちのクラスの劇があるから、お昼ごはんを食べたらすぐに体育館の舞台裏へ集合する。
特に役はないけれど、衣装係りとして最終メンテナンスをしたり小道具係りのアシストをしたり。
劇は無事成功し、お客さんのウケも良かったからクラスみんなで教室へ集い、お疲れさーん!と乾杯して。
2日目は午前中だから早起き頑張ろう!なんて言って円陣を組んだりして。