しかくかんけい!
■■ ハナside ■■
* * *
「ひゃ〜〜〜!ざぶい〜〜〜」
声をあげたくなるほどびゅんびゅん右頬をひっかく冷たい風。
大きな背中のすぐ後ろとはいえ。
自分で装着できるようになったヘルメットをかぶっているとはいえ。
スピードに乗った冬のバイクは極寒なんだと、ひとつ知識を得た私。
どんどん過ぎゆく街の景色は、赤と緑が彩っていた。
あるお店の入り口には華やかなツリーが顔を覗かせて。
あるお店のドアには立派なリースが存在感をアピールして。
そう、今日は、クリスマス!
愛莉とケーキバイキングに行くはずだったけどなくなってしまった。
さすがに一人で行くのはなあ……。
想像したら寒気がして、ふと頭に浮かんだのはしょーくんで、というか私の頭にはいつもしょーくんしかいないから。
だから、ダメもとでしょーくんを誘ってみたの。
それはさかのぼること3日前、話しかけるタイミングを狙って狙ってやっと訪れた放課後の中庭の自動販売機の前。