しかくかんけい!



すうっと息を吸って、吐き出すと同時に解き放つ、私の願いごと。



「一緒にソロコン出てくれませんか!!」



しょーくんの方に右手を差し出して、はっきりと放った。


「ピアノ伴奏者として私とペアになってください!」


そうしてぺこっと頭を下げる。



「…………」

「…………」

「……話って、これ?」

「う、うん」


しょーくんを見ると、綺麗な二重の目をぱちくりさせて、フリーズしていた。


え、私何か変なこと言ったかな?



「ふはははっ」

「!?」


突然の笑い声にビクッとする。

なんだかこの展開、身に覚えがありますよ。


「いや、大事な話って言うからてっきり……
 あはははっ、ソロコンは想定外!」


しょーくんは腕を組んで、
いやー、まあ、大事な話ってそれかー、
とくすくす笑いながらぼやぼや呟いている。


「え?あ、えっと、練習とか大変だし、他の予定潰れちゃうかもだし……しょーくんいつも忙しいみたいだから、けっこう重要な話だと思うんだけど……」


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