SignⅡ〜銀の恋人と無限の愛を
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「あなた、たくましいのねぇ〜」


その後、あたしはさっきのお婆ちゃんとベンチに座って話していた。

募金箱を持った女の人はすぐに誰かに回収され、さっきのでヒザを痛めたらしいお婆ちゃんを、とりあえずここに運んだのだ。

お婆ちゃんには誰か迎えが来るらしい。


「お婆ちゃんこそ。 さっきの人、かばってた」


「ああ、昔からの性分なの。黙っていられなくて……。 でもだめねぇ、いくら心は気丈でも体の方は正直で……」


紙の束を抱えながらお婆ちゃんは苦笑する。

あたしは大事そうに抱えられたその紙の束に目がいった。


「お婆ちゃん、それ、なに?」


「……? これ? これは……」


お婆ちゃんが1枚をあたしに差し出してくる。

そこには1匹の太ったネコの写真があった。

仏頂面の顔。 ネコは黒、白、茶色の三毛猫だ。


「……ネコ? お婆ちゃんの?」


「ええ。 でも、いなくなってしまったの」


「……え?」


「忽然と姿を消してしまって……」


お婆ちゃんの顔がみるみる曇っていく。
どうしようもない悲しさがあたしの方にも伝わった。


……なんだ、ネコ。

行方不明ならあたしの得意分野じゃないか。


「お婆ちゃん! あたし捜す! その、お婆ちゃんの太ったネコ!」


勢いをつけて立ち上がる。


「……え? ……ああ、でも、」


「捜すの得意なんだ! だから!」


お婆ちゃんは少し瞳を大きくし、驚いたようにこっちを見ている。


「……ふふ、ありがとう。 でも、無理はしないでね?」


そのうち軽く微笑んだ。
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