❀🍞Pan・Rouge🍞 Ⅰ❀

第二章―――ミルクと華子

―――
―――あれから、十日が経ち、彼女は家に帰って来た。温泉巡りはとても楽しく、また来年―――否、夏休みにでも、連れて行こうか、智也はそう思っていた。別府温泉に行くには、確かに高い。
別府温泉はとても気持ち良い温泉らしく、九州の温泉宿も―――風呂も行ってみたい―――。彼女は智也と旅行するのが楽しく、色々な所に行き、とても楽しい日々を、一緒に過ごしていたい。智也は御見合い当時、袴を着ていたが、その袴絵は―――とても似合っていたし、一緒にいて―――楽しかった。自分たちの食べた食事も美味しく頂き、彼と色々な話をした。小さい頃からの、恋愛だったり、お友達の事だったり―――更に、自分たちの職業の事も話ていた。小さき頃から、とも親もパン作りが好きで在り、彼女は―――菜緒はそれを聞き、後に、何回か、店で見せて貰った。
此処おはベーカリーだけでなく、パティシエとしての、実力を発揮できないと、仕事が成り立たない。パン作りやショコラと、サツマイモのモンブランだとかも、作れなくてはいけない―――。サツマイモのお菓子など、蜂蜜の入ったパンも作り、チェリーの入った―――お酒も作る事―――。
チェリーの入ったお酒は、大人っぽいチョコレートを作る事も出来るし、ココアに入れてみたい。
チェリーとココアとミルクが入ったショコラは、日本でしか、飲めない飲み物にしようとした。
アンサンブルのケーキも作てくれたし、ショートケーキも作れるようで、物凄い頼りになった。
『―――貴方は・・・ケーキ作りが得意なら、私の店で働く事は、出来ないかしら―――?それが、貴方との結婚の条件よ―――』
―――あぁ・・・
良いよ―――。
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