オレンジ色に輝く校舎で〜君と見つめた最後の時間〜
『おはよう』
『......』
『秋葉..?おはよう』
『秋葉ちゃん、おはよう』
耳元で話しかけてくれるのは、
深雪と聖夜クン。
周りから避けられはじめた秋葉にとって、
クラスでは唯一、話しかけてくれるのはふたり。
夏の終わりが到来し、
涼しくなって来た日の体育の授業。
『あれ...? ない...忘れた?』
『どうしたの?』
『体育服がない...』
探してくれる深雪は、
大きな声をあげた瞬間にみんなが振り返る。
『何でこんなところにあるの?
秋葉ぃー、これだよね。
あったよっ』
詰め寄ると、
体育袋は汚れている...。