わらわないでほしいよ
「……」
わたしの可愛げのないセリフのせいで、沈黙が流れてしまった。
……来て早々、悪いことしちゃったかな。
「はいはい、分かったよ。じゃあ行くぞ」
くるりと背を向けて、ずんずんと歩く彼。
「なあ晶」
和真は急に、顔だけわたしの方に向ける。
「ん?」
「お前、今日何したい?」
「あ、そうだね……。どうしようかな?」
全く。
いきなり真顔で話しかけてこないでよ。
勝手に期待して、勝手にドキドキしちゃうんだから。