あなたには何が見える?




病院の売店なんて何年ぶりに行ったか思い出せないけど、置いてある唐揚げ弁当は中々の物だった。





うちの大学もこれくらい美味しくてボリュームがある弁当を販売してくれないだろうか。






そんな他愛のないことを考えながら俺は窓を開け、外の風を感じながら自分のベッドであぐらをかいていた。





もうすぐ検査の時間だ、検査には母さんも同席するというので唐揚げ弁当を食べ終えた俺はこうして母と共に医者を待っている。






「母さん、着替えとか荷物ありがとね」




「いいのよ気にしなくて、困ったときはお互い様、助け合うのが家族でしょ?」





「うん、ありがたいよ。そのうち恩返しをしないとな」笑





「それじゃあ大企業にでも就職して、たくさん親孝行してもらおうかしら」





「冗談きついぜ~」







「日高さーん、検査の時間ですよ~」





ドアをノックする音と共に看護師の声がした。




どうして自分が倒れたのか検査が始まるらしい、大したことがなければいいけどな…。






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