夜になる前にわたしを照らしてくれたいちばん星は君でした。
「織原さんって、意外と天然?」


「……え?」


きょとんとするわたしを見てさらに笑いが込み上げてきたらしい。


「だって、普通ローファーで砂浜走らないでしょ」


そう言ってクスクスと笑われた。


言われてみれば確かに。


バカなことをしたことと、それをよりによって隣の席の男子に見られてしまったという恥ずかしさのダブルパンチで顔が熱くなる。


「だって、海って久しぶりだったから」


なんとか絞り出した声は、恥ずかしさで小さくなってしまった。
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