夜になる前にわたしを照らしてくれたいちばん星は君でした。
1人の見送りもいないまま寂しく電車に乗ってから数時間がたって、いい加減腰が痛くなってきた頃。


「花凪、着いたわよ」


そう言ってお母さんが電車の席を立った


ミーンミーンミーン……。


開いたドアの隙間から、電車内に蝉の鳴き声と熱気が同時に入ってくる。


わたしもお母さんに続いて電車の外に出ると、7月の初めのげんなりするような暑さが待っていた。


あっつ……。


思わずため息がもれてしまった。
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