夜になる前にわたしを照らしてくれたいちばん星は君でした。
次の日。


目の前には木造の古い校舎が建っている。


こんなに古い校舎、初めて見た。


わたしのいた都会にはないこの校舎の雰囲気に、わたしは本当に田舎に来たのだと実感する。


「…………」


手が少し震えたことに気付かないふりをして、ごくっと唾を飲んだ。


真夏の蒸し暑い今日なのに、わたしは少し寒気がする。


『クスクス』

『やだ、花凪だっさーい』

『あははは!』


耳の奥に残った声が蘇ってくる。
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