俺の前では泣いてもいいよ。【修正中】
「はやくしてよ、友達が喉乾いたって言ってるんだからさあ」
「あ、ごめんね、私行ってくるよ」




激昂に駆られている咲優に焦りを覚えた私はカバンから財布を取り出して廊下に出た。


見たくないと思いながらも、振り返って教室を見ると咲優たちが笑いながら話していて、結局私にしかああいう態度はとらないのだと思い知る。

機嫌が悪くても、腹が立っていても、誰から構わず当たる人はいなくて、私が"なんでも言っていい相手"、当たってもいい人だと思われているだけなのだ。


それは私がなんでも言うことを聞くから、自分に何も言ってこないから、使える相手だから、好き勝手言ってくるのだろう。



笑っているから何を言ってもいい相手だと思われていることも、温厚な人を演じているから怒らない人って思われてることも、わかってる。



怒らないんじゃなくて、怒れない。
断らないんじゃなくて断れない。




こうしなければいけない理由が私にはあるからきっと変われない。

友達は対等なはずだよ、上下関係なんてないんだよ、こんなこと言えるはずもなかった。

こういうときは"また"同じ思いしたくないよね?と自分に問いかける。そうするといつも同じ答えが返ってくるから、その通りに行動する。
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