強引な無気力男子と女王子
 「そういえば、体育館で生徒会主催の催しがやってたような・・・」
 日葵に聞いた話だと、体育館では2年生の舞台発表が終わった後で合唱部や書道部、チア部、吹奏楽部、演劇部の発表がありその後生徒会が主催としてベストカップル大会や有志でのカラオケ大会みたいなのががあるらしい。
 あとは・・・なんか好きな人に告白するやつだっけ?
 暇だし、体育館のほうに行ってみよう。
 劇とかをやってるんだったらこの格好で行ってもあんまり目立たないかもしれないし。

 私の読みは正しかったみたいで。
 体育館に行っても皆舞台に釘付けで私に気づいた人はいなかったみたいだ。
 一番後ろに立って舞台を眺める。
 「さあ次は最後の催しものになります!好きな人にこの場で告っちゃお大会!」
 ちょうど今カラオケ大会が終わったみたいで。
 司会進行の生徒会役員の言葉に観客からは「イエーイ!」と歓声が上がる。
 文化祭って感じのノリの良さだ。
 「さあエントリーナンバー1番!なんと1番は我らが生徒会会長だ!それでは会長、壇上へどうぞ!」
 なんとも言葉巧みな司会進行。
 こういう場に慣れてるんだろうか。
 司会進行に促されて生徒会長が壇上に上がる。
 皆の視線が会長に注がれる。
 「僕の好きな人は3年D組、市村椿生徒会副会長です!」
 観客席の一角から「キャーっ!」と歓声が上がった。
 男子からは「よっ!」っとはやし立てるような言葉が飛んでくる。
 「僕は今まで、たくさん椿さんに支えてもらいました。これからはあなたの恋人としてあなたを支えていきたいです!」
 「おーっと最初から熱烈な告白だぁ!まさかの生徒会長、副会長のビッグカップル誕生か!?副会長の市村椿さん!壇上で答えをどうぞ!」
 顔を手で覆い隠しながら副会長が壇上にあがる。
 「さあ副会長、告白の答えは!?」
 「私も!あなたのことが大好きです!私の彼氏になってください!」
 その返事を聞いて体育館内が一気に沸く。
 拍手喝采だ。
 その後も何人かが告白をし。
 喜びの涙あり感動の涙あり悲しみの涙あり、とにかく会場内が熱くなっている。
 「さて続いて告白する方は!エントリーナンバー7番!なんとアリス姿で登場だ!1年B組姫野歩夢!こう見えてなんと男子生徒です!それでは姫野さん、壇上へ!」
 「え・・・!?」
 歩夢くん!?
 まさかの人物に私は思わず言葉を漏らした。
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