ONLY YOU~過ちの授かり婚~
俺と乃彩は部屋に戻った。

「今夜は会食だから…帰りは遅くなる」

「はい…」

俺はお腹の大きくなった乃彩をやんわりと抱き締める。

「今、赤ちゃん動きましたよ。純也さん」

「そっか…」

俺も乃彩のお腹に手を当てると少しだけ胎動が分かるようになった。

「動いてると言うコトは元気な証だな…」

「はい」

「玄関まで持つわ」

「いいよ。ノートパソコン入ってるし、重いから…」

俺のブリーフケースを持とうとする乃彩を制し、自分で持った。


「じゃ玄関まで見送ります」

「あぁ、頼む」

二人で部屋を出て、エントランスに向かった。
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