恋愛鑑定士のブログ
西日を背にした彼は真っ白なマフラーをなびかせ、じっと川を見つめています。


硬い表情から、なんとなく晴れ晴れしない彼の心の奥がのぞき見えた気がしました。


もしかしたら、彼はもう真実を悟っているのかもしれません。


「やあ」
私に気づくと、彼は小さく会釈して少しだけはにかみました。


その後、堤防の斜面に2人して肩を並べて腰掛けます。


あたりの空気は草と土の湿った匂いに覆われていました。
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