毎日が楽しいのは、友達のおかげ!!
「起きろっ!!」

誰かの大声とともに、男子高校生である光(ひかる)は目を覚ます。朝に弱い光は、二度寝しようと目を閉じた。

光の兄は押し入れから毛布を引っ張り出して、光に向かって毛布をかける。眠ってしまった光は、暑さから毛布から出た。

「ばっ……ばか!夏に、毛布をかけるな!熱中症になるでしょ!」

「ふふ……明日は、どうやって光を起こそうかなぁ……」

反省する様子のない光の兄の態度に、光はため息をつく。

「じゃあ、俺は仕事に行くから、今日も頑張って行ってきなよ」

微笑んで、光の兄は部屋を出ていった。



光は、ワクワクしながら通学路を歩く。光は学校は嫌いだったが、1人の友達のおかげで楽しく過ごしている。

「ひっかる~!おはざいますっ!」

明るい声でそう言いながら、光の友達が電柱からひょこっと顔を出した。

「拓也(たくや)、おはよう」

光の友達の拓也に挨拶をして、拓也の横を通り過ぎようとする。

「もうちょっと、反応くれても良いじゃんか~!拓ちゃん、悲しいよ!うわぁーん」

「……お前は子どもかっ!」

泣き真似をする拓也に、素早く光はツッコミを入れた。

「朝から、ハイテンションで良く居れるよね……ほら、行くよ」
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