貴妃未満ですが、一途な皇帝陛下に愛されちゃってます【番外編追加しました】
「似あっている。素晴らしく綺麗だ」

「そうでしょう? こんな綺麗な服……」

「違う」
 天明に言葉を遮られて、紅華がいぶかし気に天明に視線を向けた。

「綺麗なのは、お前だよ。陽可国一美しい花嫁だ」
 そう言って笑った天明に、紅華が、か、と頬を染めた。天明は紅華の手をとる。

「わざわざ俺のために着替えてきてくれたのか」
 紅華は赤い顔をしたまま、こくりと頷いた。

 これは、紅華がたった一人のためだけに着られる花嫁衣装だ。

「この衣装を着るのは、大好きな人の元に喜びにあふれて向かう時と思っていました。その夢が叶って、私、とても嬉しいです」

「そうか。綺麗だ。本当に。俺は……こんなにも幸せになっていいのだろうか」

「天明様……」
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