貴妃未満ですが、一途な皇帝陛下に愛されちゃってます【番外編追加しました】
けれど、貴族の産まれではない紅華は、自分のことは自分でやるようにしつけられていた。そのため、自分が動かなくてもいいという状況に慣れることができず、これを全部断ってしまった。結局紅華のこまごました手伝いをしているのは、睡蓮一人だ。
「夕べは遅かったのですか?」
睡蓮が、卓に朝食を並べていく。紅華は、あたたかい粥を手に取った。
「ええと……そう、ついつい本を読んでしまって」
とっさに紅華はごまかした。本当は、昨日のことが気になって眠れなかったのだ。
あれは、事故ではなかったと天明が言っていた。ならば、そこにあるのは明らかな悪意だ。
それを考えると、紅華の胸に得体の知れない不安が広がる。
昨日の天明の怪我も気になる。あんな重そうな天蓋が当たって、本当に打ち身だけですんだのだろうか。様子を見に行こうかと思って気づいた。
(天明様って、どこにいけば会えるのかしら?)
「夕べは遅かったのですか?」
睡蓮が、卓に朝食を並べていく。紅華は、あたたかい粥を手に取った。
「ええと……そう、ついつい本を読んでしまって」
とっさに紅華はごまかした。本当は、昨日のことが気になって眠れなかったのだ。
あれは、事故ではなかったと天明が言っていた。ならば、そこにあるのは明らかな悪意だ。
それを考えると、紅華の胸に得体の知れない不安が広がる。
昨日の天明の怪我も気になる。あんな重そうな天蓋が当たって、本当に打ち身だけですんだのだろうか。様子を見に行こうかと思って気づいた。
(天明様って、どこにいけば会えるのかしら?)