無限ループ
どうか、どうか開いていて。

祈るように手をかけた屋上へ続く扉は、思ったよりも小さな力で開けることができた。

それを急いで閉めると、外側から鍵をかけた。
内側は、職員室にある鍵を使わないと開けることはできない。

とりあえず大丈夫だと、震える体を自身で抱きしめながら、扉から少し離れたところでへたり込んだ。


改めて自分の様子を見て、愕然とした。引っ張られて乱れた髪。いくつかボタンの飛んでしまったブラウス。片方の靴は、どこかで脱げてしまった。


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