仮面夫婦は今夜も溺愛を刻み合う~御曹司は新妻への欲情を抑えない~
 そういった需要があることも調べ済みで、趣味と実益を兼ねた楽しい仕事になるだろうと確信していた。

(……おかしな奴だったら、そこで切ればいいだけだしな)

 自分を納得させてメールの返事を打ってみた。

『初めまして。あなたもアンティークが好きなんですね。よろしくお願いします』

(こんな感じでいいか)

 送信したところで、気分が高揚していることに気付く。

(そういえば、趣味の友人なんていなかったな。そもそも好きなことを語る相手がいない)

 好きなものにはゆっくり時間をかけたいから、いつも個人行動を選んできた。

 先日のアンティーク市は特例と言っていい。
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