怪事件捜査クラブ~十六人谷の伝説~
大島は相槌を打った。一連のやり取りを見ていた要は、話はいったん終わったかなと踏んで話しかけた。
「こんにちは」
視線が要に集まる。端にいた細身の中年女性が愛想良く笑った。
「こんにちは。大島さん、この可愛らしいお嬢さんは?」
「ああ。吉原要さんです。私が入院しているときに知り合った子なんです。交霊会に興味があるみたいで」
「そうなんですね。はじめまして、上河内です。こちらは、我らが先生、ジャブダル内場大先生ですよ」
上河内が手のひらで指したのは、隣にいた中年男性だった。
「交霊会に興味があるなんて、素晴らしいじゃないか! ジャブダル内場だ。私の霊能力をちゃんとその目に焼き付けておくんだぞ!」
「はあ……どうも」
「こちらは、私の助手の笹崎君だ」
「はじめまして、笹崎由美よ。よろしくね」
ハキハキとした口調で喋った笹崎は要に握手を求めた。要はその手を軽く握る。
「よろしくです」
要はぺこりと頭を下げた。
「皆さんはいわゆる霊能者とかいうやつですか?」
「私はそうだ。他は見習いだな」
(見習いという名の信者だろ)
要は心の中で毒づく。
「今夜の交霊会、楽しみにしてます」
にっこりと作り笑いを浮かべた要に満足して、内場達は大島に案内されて行った。見送る要を、じっと田中が見る。その視線に気づいて、要は顔を上げた。
見上げられた田中は、一瞬ぎくりとして愛想笑いを浮かべる。
「なんですか?」
「いや……。えっと、なんでも……」
「いやいや。なんでもないことないでしょ? 気になるんですけど。あっ、あまりの美少女っぷりにときめいちゃいました?」
「えっ、いや……」
「いやってなんすか」
思わず否定してしまった田中につっこみを入れて、要は声に出して笑う。その様子を見て、ほっとしたのか田中はやわらかく微笑んだ。
「いや、あのね。なんていうか……キミがキレイじゃないとか、そういうんじゃなくてね、あんまり信用してなさそうだなって思ってしまって」
「フォローは別に良いですよ。――あれですか? あの、さっきの団体をですか?」
「うん」
「ですねぇ。胡散臭いなぁとは思ってますよ」
「ストレートだね」
苦笑した田中に、要は毅然とした瞳を向ける。
「だって、そう思いません?」
「う~ん……。いやぁ……雇い主は一応僕だからなぁ……」
「こんにちは」
視線が要に集まる。端にいた細身の中年女性が愛想良く笑った。
「こんにちは。大島さん、この可愛らしいお嬢さんは?」
「ああ。吉原要さんです。私が入院しているときに知り合った子なんです。交霊会に興味があるみたいで」
「そうなんですね。はじめまして、上河内です。こちらは、我らが先生、ジャブダル内場大先生ですよ」
上河内が手のひらで指したのは、隣にいた中年男性だった。
「交霊会に興味があるなんて、素晴らしいじゃないか! ジャブダル内場だ。私の霊能力をちゃんとその目に焼き付けておくんだぞ!」
「はあ……どうも」
「こちらは、私の助手の笹崎君だ」
「はじめまして、笹崎由美よ。よろしくね」
ハキハキとした口調で喋った笹崎は要に握手を求めた。要はその手を軽く握る。
「よろしくです」
要はぺこりと頭を下げた。
「皆さんはいわゆる霊能者とかいうやつですか?」
「私はそうだ。他は見習いだな」
(見習いという名の信者だろ)
要は心の中で毒づく。
「今夜の交霊会、楽しみにしてます」
にっこりと作り笑いを浮かべた要に満足して、内場達は大島に案内されて行った。見送る要を、じっと田中が見る。その視線に気づいて、要は顔を上げた。
見上げられた田中は、一瞬ぎくりとして愛想笑いを浮かべる。
「なんですか?」
「いや……。えっと、なんでも……」
「いやいや。なんでもないことないでしょ? 気になるんですけど。あっ、あまりの美少女っぷりにときめいちゃいました?」
「えっ、いや……」
「いやってなんすか」
思わず否定してしまった田中につっこみを入れて、要は声に出して笑う。その様子を見て、ほっとしたのか田中はやわらかく微笑んだ。
「いや、あのね。なんていうか……キミがキレイじゃないとか、そういうんじゃなくてね、あんまり信用してなさそうだなって思ってしまって」
「フォローは別に良いですよ。――あれですか? あの、さっきの団体をですか?」
「うん」
「ですねぇ。胡散臭いなぁとは思ってますよ」
「ストレートだね」
苦笑した田中に、要は毅然とした瞳を向ける。
「だって、そう思いません?」
「う~ん……。いやぁ……雇い主は一応僕だからなぁ……」