そろそろきみは、蹴られてくれ。


「借り物競争かぁ。紗奈ちゃんのすきなひと、とか、うっかりわかったりしないかな」

「……やだよ」

「借り物の司令がそれだったら、どうするの」

「──そのとき、考える」

「ねぇ。もしそうなったら、おれを呼んでくれる?」


息を吸う。


「もしもそうなったら、ね」


橘がくちもとをおさえる。


「ふは、にやつく。おれ、耐性ないな」


そういうリアクションをとられると、こっちにまで、うつりそうになるんですけど。

< 106 / 625 >

この作品をシェア

pagetop