そろそろきみは、蹴られてくれ。
「おつかれさま、1位おめでとう! 篠山くん、ほんとにかっこよかった!」
花乃の言葉と、
「1位、おめでとう」
橘の言葉と、
わたしは。
「おかえり。1位おめでとう! 篠山くん、すっごくかっこよかった!」
きっと、ものすごい笑顔になっている。
篠山くんはにこにこしていたけれど、ふと真面目な表情になって、
「ありがとう。みんなのおかげで、おれ、めちゃくちゃ楽しかった」
言った。ささやく、つぶやく、こぼす──みたいな言い換えがきかないような、言った、以外が合わなそうな、そんな彼だった。