そろそろきみは、蹴られてくれ。


結果がすべてではない。


だけど。でも。


花乃の想いは、わたし、ぜんぜん知らなかったんだ。


胸がぎゅうとくるしくなって、空の青と白とが歪んで見えた。




走り終えた花乃が膝に手をついて、頭を軽く横に振る。


──2位。

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