そろそろきみは、蹴られてくれ。
「うん、食べてるの。紗奈ちゃんの汗とか吸い取って食べてるの」
ちゅ、ちゅ、と止まらない。
──言ってることやばくない?
さっきまで照れとかぎゅんって感じとか、微妙にあったのに。どっかいったよ、ちょっとまて。
我に返る。
「え、は? きもい……」
頭を振ったり、手で突き放そうとしたり。
……試みるのに。
下の方で右の手首を掴まれているし。
左手は、橘が右のてのひらをわたしの後頭部に添えているせいで、体の距離が近すぎて入り込めず。
んん、どうにもできないな。