そろそろきみは、蹴られてくれ。


「おれもね、」


ふいに、さらに手が連れられて。


「実はめちゃくちゃ緊張してる」


橘の首筋へ。


ふれている指先と、橘の首と。


すごい。わかりやすく加速してるし、激しく脈打ってる。


──橘も、おなじなんだ。


「手、冷たくない?」

「うん」


へいき。くちもとをやわらかくわらわせて、橘がささやく。

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