そろそろきみは、蹴られてくれ。
「あー……と。おれ、こういうとき、何したらいいのかわかんないけど」
ズボンのポケットから差し出された、小さなティッシュ。
「もし本気でやばそうだったら、つかって。おれがポケットに入れてたやつだし、いやだろうから──最終兵器として……というか」
その優しさに、あたたかくなった。
「ありがとう」
ティッシュを握りしめる。スカートのポケットの中のハンカチとティッシュよりも、ずっとずっと、必要なものだと思った。
……ありがとう。