契約ウエディング~氷の御曹司は代役花嫁に恋の病を煩う~
エピローグ
私と俊樹は無事に退院。
実家には帰らず、そのまま黒崎さんに手助けをして貰い、三人の生活に入った。
―――あれから半年―――・・・
俊樹も生後六ヵ月目に入り、離乳食の時期を迎えた。

「去年の今頃だったな…杏南の妊娠が分かったのは…」
「そうでしたね…」

今年のクリスマスは親子三人でのクリスマス。

「黒崎のヤツ…香川さんと上手くやってるのかな?」

「少し心配ですね…」

私は俊吾の言葉に頷きながら、スパークリングワインを一口飲んだ。

私の飲む姿を円らな瞳で見つめる俊樹。

「俊樹、ワインは大人になってからだぞ…お前のご飯はこれだ…」

俊吾は俊樹の離乳食用に作ったカボチャのマッシュをティファニーのベビースプーンで口に運んだ。

俊樹は大きな口を開けて、カボチャのマッシュをモグモグ。

「俊樹は本当に食いつきがいいな…」

「ふふっ…誰に似たのかな?」

「さあな…」




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