身ごもったら、エリート外科医の溺愛が始まりました


 あった……。


 名前はもちろん、年齢からみた生年月日も間違いない。

 カルテを開くと、産婦人科での診療記録が画面に現れた。

 初診時のこと、切迫早産での入院歴。

 ちょうど俺がここの戻ってくる少し前に入院をしていたということがわかった。

 ざっと見ていくと、最新の記録に釘付けにされる。


 昨日……?

 ちょっと待った。これ、あの後ってことだろ。


 慌てて画面を消し、スツールを立ち上がる。

 突然動き出した俺に、そばで作業をしていた看護師が「びっくりした」と声を上げた。

 最新の診療録が、昨日の晩でつけられていた。

 不正出血と貧血による緊急搬送。

 今、産科の病棟に入院しているというのだ。

 居ても立っても居られず、普段足を踏み入れることもない産婦人科の病棟へと向かう。

 産科のステーションに向かう途中の病室からちょうど出てきた看護師が、珍しいものでも見るような視線を寄越し、ちょうど良かったと「ちょっと」と呼び止めた。

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