身ごもったら、エリート外科医の溺愛が始まりました
「俺がいない時とか、大丈夫だった?」
「あ、はい。ここに来てからは初めてだったので、大丈夫です。お姉ちゃんと住んでる時も、お姉ちゃんが夜勤でいない時とかにあったので、ひとりでもなんとか」
「お腹も大きいのにひとりで筋伸ばせないだろ」
「はい……だから、ひとりの時は壁に足を押しあてて、何とかぐーって伸ばしてました」
伸ばしきれていなくて、その後数日筋肉痛みたいな痛みが取れなかったことも過去には数度ほど。
出産すれば、こんな風に足をつることもなくなるのかな……。
「ありがとうございました、助かりました。起きたついでにちょっとトイレに……」
ベッドから足をおろし、立ち上がった時だった。
「えっ……!?」
「今度はどうした!?」
「なんか、なんか出ましたっ」
「なんかって」
「あのっ、とりあえずトイレに」
そそくさと寝室を出てお手洗いへと向かう。
晴斗さんもすぐあとをついてきて、トイレに入っていく私をドアの前で見送った。
心なしか、お腹が張るような感じに加え、普段は感じない痛みが腰の辺りにある。
下着を確認すると出血などではなく少しだけ濡れていて、一体なんなんだろうと首を傾げたくなる。
膀胱が押されてるから、まさかの尿漏れとか?