【コミカライズ】宝くじに当たってセレブな街で契約結婚します!(原題:宝くじに当たってベリーヒルズビレッジの住人になります!)

大橋不動産が入居するオフィスビルを出たあたしと大橋氏は、向かい側に建つレジデンスへ行くために、ベリーヒルズビレッジ内を横切る道路を渡った。

目の前に現れた五階建てほどのレジデンスは、さすが一戸数億円するというだけあって、グレイッシュホワイトにマーブル調の立派な外観だ。

——まさか、大理石?

「外壁は大理石に見えるかもしれませんが、実は磁器質(一類)タイルなんですよ」

まるであたしの心を読み取ったかのように、大橋氏が絶妙のタイミングで言った。

「と言っても、施工費を安く上げたわけではありませんよ。
約一二〇〇度以上で石英・長石や粘土などを焼成した磁器質タイルの素地は緻密で固く、吸水率が一パーセント以下のためほとんど水を吸わないんです。また、防水性だけではなく耐久性・耐候性にも優れているんですよ。
ですから、耐用年数はほかのせっ器質(二類) 陶器質(三類)のタイルよりもずっと長いんです。
経年劣化によるタイルの剥離を起こしにくい乾式工法を採用していますし、もちろんメンテナンスの際に打診検査を徹底しています」

「そ、そうなんですか……」

レジデンスのエントランス(入り口)までやってきた。
いかにも重厚で堅牢な扉に圧倒される。

……うわーっ、大きい。

大橋氏がスマホを取り出した。
そして、なにやら操作をすると、ぴっちり閉じられていた扉が、ういぃ……んと左右に開いていった。

……おおぉっ!

「こちらのレジデンスは弊社・大橋不動産が企画しまして系列会社の大橋建設が施工し、ご入居後のサービスはこちらも系列の大橋コミュニティが担当させていただいています。
……小林さま、どうぞ中へお入りください」

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